青池の紹介
世界自然遺産「白神山地」の西部に位置する「十二湖」は、ブナ林に囲まれた33の湖沼群の総称を指します。そんな十二湖最大の魅力ともいえるのが、鮮やかなコバルトブルーに輝く「青池」です。青池は表面積975平方メートル、水深9メートルと、十二湖の中でも比較的小さなサイズといえます。
池の底に沈む朽ちたブナの木が見えるほど透き通った池でありながら、鮮やかなコバルトブルーの湖面が目を引く神秘的なスポットです。
時間帯や季節、見る角度によってその青い色は少しずつ変化します。
青森県の冬は雪が降り道路が凍るほど寒いですが、青池の水温は1年を通して9℃に保たれており、凍らないそう。吸い込まれそうな透明度が常に保たれている、青森県のパワースポットとしても有名です。
青池が青い理由
青池は、高い透明度と水以外の着色性溶質および水に溶けない固体粒子が極めて低濃度である特徴を持ちます。そのため、青い液体という水本来の性質が際立つことで青い色に見えると考えられています。何かが水に溶けているわけではないのです。
水本来の性質である赤い色の光を吸収し青く見えること、密度変動散乱と湖底乱反射が組み合わさることで、青く見えるというメカニズムだそうです。
青池の見頃
青池がきれいに見える条件は、太陽の位置が高く日の光が湖面に入りやすいこと、落ち葉や木枝などが湖面に落ちていないことが挙げられます。
これを踏まえると、5月~9月の天気が良いお昼ごろがベストタイミングとなります。
散策コースを歩くと考えると、雨風が強い日の次の日や、天気が崩れそうな日はなるべく避けるようにしましょう。
ピンポイントで神秘的なコバルトブルーを堪能したい人は、入念に天気予報をチェックしてください。
青池のトレッキングコース
生理・心理実験により森林セラピー効果が実証された散策路を、セラピーロードと呼びます。
深浦町白神十二湖森林セラピー基地「十二湖の森」には、おすすめのセラピーロードが4つ設定されています。
時間、体力、季節、人数などに合わせて最適なコースをお選びください。
青池・沸壺の池コース:2.5時間
十二湖を代表する「青池」と日本名水百選に選ばれた「沸壺の池」を巡る大人気のコースです。
スタートは十二湖リフレッシュ村から、アカショウビンが飛来する「長池」を経由してブナの巨木が立ち並ぶブナの自然林へ向かいます。
十二湖の中でも特に神秘的なコバルトブルーが楽しめる2つの池を巡ってみましょう。
金山の池ショートコース:2.5時間
スタート地点の十二湖リフレッシュ村から、アカショウビンやクロサンショウオの卵塊が評判の「長池」、そして「四五郎の池」を経て、十二湖の奥の湖「金山の池」へ向かうコースです。
湖畔から崩山の様子を眺め、水と戯れながら休憩をしましょう。
その後林道へ進み、「金山の池」へ降りてきた道をもどります。
金山の池・糸畑の池ロングコース:4時間
スタート地点から林道へ進むところまでは、金山の池ショートコースと同じです。
ロングコースは、その林道をさらに進み「糸畑の池」、「埋釜の池」を経由してスタート地点に戻ります。
「金山の池」湖畔の散策道には、天然ヒバによる深緑の森がつくられています。ヒノキチオールの香りを楽しむこともできるでしょう。
王池のコース:2.5時間
「大池東湖」と「大池西湖」の湖畔に沿った、ヒョウタン形の遊歩道を進むコースです。
四季折々に豊かな表情を見せてくれる王池の景色が楽しめます。遊歩道わきにある2ヶ所の滝では、水の流れに耳を傾けながらひと休みしてください。
「越口の池」から落下する滝では、童心にかえる水遊びをしても良いでしょう。
青池へのアクセス
青森から
青森から青池周辺地域までは、車で約2時間半~3時間ほどかかります。公共交通機関の場合、新青森駅から十二湖駅まで電車で3時間半~4時間、十二湖駅よりバスで約15分、さらに徒歩10~20分ほどです。
乗り換えを含めると6時間ほどかかる場合もあるため、徹底したスケジュール管理を行いましょう。
自家用車がない人はレンタカーを使用するか、近くのホテルに泊まってゆっくり出発するのがおすすめです。
散策コースを歩くことを考えると、青池周辺で宿を確保しておくのがベストかもしれません。
弘前から
弘前から青池周辺地域までは、車で約2時間半ほどかかります。公共交通機関の場合、弘前駅から十二湖駅まで電車で2時間半~3時間、十二湖駅よりバスで約15分、さらに徒歩10~20分ほどです。
スムーズに乗り換えできると、朝出発昼前到着が可能なので、青森からの電車移動に比べると現実的です。
公共交通機関のみを利用した日帰り旅行や次の目的地への移動も十分可能です。
青池や十二湖をしっかりと堪能したいのであれば、トレッキングコースを歩き、全身で森の空気を感じるのがおすすめです。