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青森の紅葉シーズン
青森の紅葉シーズンは、10月下旬~11月上旬にかけて見ごろをむかえます。
国立公園に指定されている十和田湖や奥入瀬渓流、道中の城ヶ倉大橋には、例年たくさんの人が集まります。岩木山や八甲田山の紅葉は、登山と一緒に楽しめるため登山客にも人気です。
自然豊かで広大が土地だからこそ楽しめる、青森の紅葉スポットを紹介します。
蔦沼の紅葉
青森県ある岩木山の麓に位置する蔦沼。ブナの原生林や手付かずの自然が残る、美しい国立公園として有名です。涼しくて快適な気温になるので、自然遊歩道「沼めぐりの小路」を散策するのがおすすめ。
赤倉岳が噴火してできた蔦沼の紅葉は、湖面いっぱいに映るのが特徴です。早朝、朝日が昇るタイミングに合わせてシャッターを切ろうと、写真家たちは何度も足繁く通うとか。
早朝3時頃~午前中までは混みやすいので、人込みを避けたい人は午後や夕方に訪れましょう。
奥入瀬渓流の紅葉
観光スポットとして一年中人気の奥入瀬渓流。秋の紅葉シーズンは、散策や長時間の外出に最適な気温であるため、特に人気です。生えている樹木は、トチ、ナラ、ナナカマド、ブナ、カツラ、カエデなど。
ヤマツツジやコミネカエデなどが紅葉のトンネルを作り出す「三乱の流れ」、荒々しい白波と紅葉の鮮やかな黄色が、美しいコントラストを作り出す「阿修羅の流れ」は必見です。
奥入瀬渓流は、うっそうと生い茂る木や苔がゆっくりと期間をかけて色付くため、黄色やオレンジ色の紅葉が多く見られるスポットとなります。
八甲田連峰の紅葉(ロープウェイ)
広大な湿原と高山植物が生い茂る八甲田山。登山をしながら、秋にしか咲かない植物や紅葉を見て回るのも楽しいです。八甲田山の紅葉は、体力や年齢に関わらず絶景を楽しめる特徴があります。
赤やオレンジに色付く八甲田山を上から眺められる、360度パノラマ展望台のようなロープウェイが通っているからです。
ロープウェイ駅から降りて、山の途中から登山することも可能なので、紅葉の楽しみ方は実にいろいろ。天気や体調に合わせてコースを選びましょう。
中野もみじ山の紅葉
青森県黒石市にある中野もみじ山は、東北の小さな嵐山というコンセプトのもと運営されています。オオモミジ、ヤマモミジ、イロハモミジ、ウチワカエデといった、品種の異なるモミジの木を探すのも楽しみの一つです。
生育しているカエデやイロハモミジ、スギ、モミの木などは、すべて市の天然記念物に指定されています。
登山や渓流散策よりもコースが短く歩きやすいため、お年寄りや子どもも訪れやすい紅葉スポットといえるでしょう。
城ヶ倉大橋
青森市から十和田湖に向かう途中、少し道を逸れた場所に城ヶ倉大橋が見えてきます。谷底までの高さ122mを誇る上路式アーチ橋で、橋の上や両端から八甲田山系の紅葉を目にすることができます。
緩やかな橋のアーチと、紅く染まった八甲田山の山並みが織りなす風景は、ぜひ写真に残したくなるはず。
橋の両端2カ所に駐車場があり、約15台ずつ停められます。
弘前公園(鷹揚公園)の紅葉情報
10月下旬~11月上旬にかけて、入場料無料の「弘前城菊と紅葉まつり」が開催される弘前公園。弘前城植物園などの観光スポットとあわせて紅葉がお楽しみいただけます。詳しく知りたい人は「弘前市みどりの協会」のサイトにある、紅葉情報をチェックするのがおすすめです。
園内では、カエデ、サクラ、イチョウ、ケヤキ、カツラなどの木が、赤やオレンジ色に色付きます。
弘前公園内には駐車場がないので、近場のパーキングエリアをご利用ください。
酸ヶ湯温泉・地獄沼の紅葉
青森県一雪深くなる酸ヶ湯温泉。秋になると、山一帯に生えたハイマツ、ハクサンシャクナゲ、アカミノイヌツゲなどの低木類が、キレイに色付きます。地獄谷の噴気口から立ち込めた湯気が、紅葉で紅く染まった沼に現れる様子は、まるで本物の地獄のように見えるとか。
こじんまりとした空間で、幻想的な紅葉を楽しみたい人におすすめの紅葉スポットです。近くにキャンプ場もあるので、泊りがけで訪れてもよし!
十和田湖
鏡のように美しい十和田湖は、十和田八幡平国立公園を代表する景勝地の一つとして知られています。四季を通じて観光客が訪れますが、紅葉シーズンの来客数は群を抜いています。
県内外だけではなく、台湾や中国といった海外からの観光客も多く、年齢層もさまざま。
長袖長ズボンで散策するのにちょうどいい紅葉シーズンは、紅葉を目で見て軽く散策して、日ごろの疲れを癒しましょう。
十和田湖周辺には温泉もあるので、温かい湯船に浸かりながら紅葉を楽しめます。
白神山地の紅葉情報
世界遺産白神山地は、世界最大級といわれるブナの原生林です。
約8,000年前に誕生してから、一度も伐採されることなく姿を保ってきたブナ林は、10月上旬から下旬にかけて黄色に色付きます。
透き通った水底に沈むブナの大木が見られる「青池」は、秋になるとコントラストの美しい絶景が楽しめます。
巨大な屏風岩の岩肌を覆うように、木々が紅く染まる「きみまち阪公園」もあわせて訪れてみましょう。
これらは、すべて駐車場があるため、自家用車でのアクセスが便利です。
岩木山の紅葉
青森県最高峰の岩木山山頂からは、赤や黄色に染まった絶景を楽しむことができます。
頂上が色付き始めるのは9月の半ば頃から、麓付近の木々が見ごろをむかえるのは10月中旬頃からです。
ブナ、モミジ、カラマツ、オオヤマザクラ、ナラ、ダケカンバ、ナナカマドなどの木が生育しています。
10月後半に入ると、山頂付近では雪もちらついてくるほど気温が下がるため、服装や体調管理に気を付けながらお楽しみください。
十二湖の紅葉
白神山地の西麓に位置する十二湖は、33の湖沼からなるブナの森に囲まれた美しい公園です。生育している植物は、ブナ、カツラ、イタヤカエデ、ハウチワカエデなど。
2022年は「秋の十二湖33湖めぐり2022」が行われるなど、紅葉シーズンを盛り上げる取り組みが行われています。
有名な青池の他にも、沸壺の池、鶏頭場の池、王池などの湖があり、紅葉とのコラボレーションが楽しめそうです。
青森県の南西部に位置する十二湖はアクセスが大変ですが、周辺に駐車場があるので、自家用車での移動がおすすめ。
薬研渓流の紅葉
下北半島にある恐山の北側に位置する薬研渓流。湯の湧き出る場所が、薬研という漢方薬を作る道具に似ていることからこの名が付けられました。渓流沿いに見られる、美しく色付いたモミジやナナカマドは、ドライブをしながら眺めるのにもピッタリ!
むつ市で観光と紅葉を一緒に楽しみたい人は、この薬研渓流がおすすめです。
睡蓮沼
睡蓮沼は標高1,000m、八甲田山を通る道路でもっとも標高が高い場所にある景勝地です。国道103号線沿いにある小さな湿原で、手軽に立ち寄れます。近くの道路は路肩が広く設けられ、車が駐車できるようになっているため、そこへ駐車してください。
紅葉直前の数日間は空気が澄み、極楽浄土のような光景が楽しめます。
赤石渓流
ブナの原生林に囲まれた景観が楽しめる赤石渓流は、青森県西津軽郡鰺ヶ沢町に位置しています。
県立自然公園に指定されており、ヤマメ、アユ、イワナなどが釣れるスポットとしても有名です。
10月中旬頃からの紅葉シーズンは、「くろくまの滝」周辺の木々の色付きをお楽しみいただけます。
白神山地について詳しく紹介している自然観察館「ハロー白神」、さらに上流にある「時忘れの眺め」や「銀らんの流れ」などの景勝地もおすすめです。
毛無岱
八甲田山を登ると、中腹に大きな湿原が現れます。そこ一帯は、八甲田山唯一の緩やかな登山道で、毛無岱(けなしたい)と呼ばれます。
紅葉シーズンになると、八甲田山の色付きと湿原一帯の色付きを眺められる絶景が広がるので、登山好きな人にはぜひ訪れていただきたいスポットです。
登山道の階段から見下ろす湿地帯の美しさは別格です。
雨の後は石や土で歩きにくい場所もあるため、天気がよい日を選んで足を運びましょう。