本州最北端に位置する青森県。青森県といえば、りんごやねぶた祭りが有名ですが、もちろんそれだけではありません。一度は見てみたい絶景スポットや、歴史のある観光名所がいくつも存在しています。県の三方が海に面しているため、新鮮な海鮮グルメを味わうのも楽しみの一つといえるでしょう。ここでは、観光で訪れたい有名な観光地や、青森県民も足を運ぶ穴場スポットなどを紹介します。それぞれの観光名所における見どころも記載しているので、青森観光を計画する際の参考にしてみてください。
この記事の目次
- 1 観光は3つのエリアで考える
- 2 自然、歴史、まつり?楽しみ方は沢山ある
- 3 弘前城
- 4 奥入瀬渓流
- 5 八甲田ロープウェイ
- 6 ねぶたの家 ワ・ラッセ
- 7 八食センター
- 8 弘前公園 - 春には桜、秋には紅葉、冬には雪燈籠まつりが楽しめる
- 9 青森県立美術館
- 10 十和田湖
- 11 蕪島
- 12 鶴の舞橋
- 13 十二湖(青池)
- 14 酸ヶ湯温泉
- 15 恐山霊場
- 16 三内丸山遺跡
- 17 種差海岸インフォメーションセンター
- 18 A-FACTORY
- 19 太宰治記念館「斜陽館」
- 20 仏ヶ浦
- 21 白神山地
- 22 高山稲荷神社
- 23 十和田市現代美術館
- 24 アスパム
- 25 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
- 26 津軽藩ねぷた村
- 27 八甲田山
- 28 弘前市りんご公園
- 29 八戸屋台村みろく横丁
- 30 青森ねぶた祭他(青森ねぶた・弘前ねぷた・五所川原立佞武多・八戸三社大祭)
- 31 浅虫水族館
- 32 大間崎
- 33 不老ふ死温泉
- 34 旧弘前市立図書館
- 35 グリランド 十和田湖 RIBツアー
- 36 岩木山
観光は3つのエリアで考える
青森県を大きく分けると、3つのエリアが存在します。
津軽エリア
ねぶた祭りや世界遺産の白神山地、弘前城や八甲田山などの観光名所が多数存在する「津軽エリア」。青森県の左半分に位置しており、3つの中ではもっとも大きなエリアとなります。りんごの栽培が行われており、津軽弁を使う人が多いのもこのエリアの特徴です。
三八上北エリア
青森県の右下に位置し、南部地方とも呼ばれる「三八上北」。サバやせんべい汁などのグルメが楽しめる八戸や、十和田市現代美術館があるエリアがここにあたります。特に、新幹線の駅がある八戸市は、短期間の滞在でも十分に楽しめる観光スポットといえるでしょう。八食センターやみろく横丁でグルメを堪能し、種差海岸や蕪島で景色を楽しむプランがおすすめです。
下北エリア
むつ市を中心とした5つの市町村からなる「下北」。マグロが有名な本州最北端の地である大間や、恐山霊場があるエリアです。
青森県は、縦にも横にも広いだけではなく、他県にはないような独特な形をしています。細かい観光地まで回りたいのであれば、レンタカーや自家用車での移動がおすすめです。
自然、歴史、まつり?楽しみ方は沢山ある
青森県で自然を満喫したいときは、十和田湖や奥入瀬渓流、白神山地や青池のある十二湖に行ってみましょう。季節によって色の変化を楽しめるので、年2回以上訪れる楽しみができます。
歴史や遺跡に触れたいときは、弘前城や三内丸山遺跡、太宰治記念館「斜陽館」に足を運んでみましょう。これらは津軽エリアに位置しているので、1日でも十分に楽しむめるプラン作りが可能です。
津軽エリアの夏の風物詩である、ねぶた(ねぷた)祭り。毎年8月の1週目ごろに行われ、県外からの観光客が多く訪れます。青森、弘前、五所川原の3つの場所で開催されるため、すべてを巡りたい人は3日以上の滞在プランを検討しましょう。
ほかにも青森県には、大雪が降りニュースにも取り上げられる酸ヶ湯温泉や、美味しいグルメが楽しめる場所が多数存在します。青森県の観光プランは、好きなカテゴリーをピックアップしたり、滞在期間に合わせたりしながら考えていきましょう!
弘前城
津軽エリアに位置し、国の重要文化財にも指定されている弘前城。その天守は、約400年経った今も現存する、歴史あるものです。津軽地方の統一を成し遂げた津軽為信が、1603年(慶長8年)に築城を計画。その後為信が病没し、遺志を継いだ二代目信枚(のぶひら)が、1611年(慶長16年)に城を完成させました。
現存する天守には三層三階の複合式層塔型を採用しています。雪の影響で屋根が割れないように、銅製の瓦を使った工夫がされているのも見どころです。東西約600m、南北約1,000m、面積約50haの城内には、天守閣、櫓(やぐら)3棟、城門5棟が残されています。
弘前城周辺は、毎年多くの観光客が訪れるほど、桜の名所としても名を馳せる場所です。淡いピンクの桜と、重厚感ただよう弘前城のコントラストは、ほかにはない魅力が秘められています。
奥入瀬渓流
十和田八幡平国立公園を代表する景勝地でもある、奥入瀬渓流。十和田湖の子ノ口(ねのくち)から焼山までの、約14kmをつなぐ渓流です。渓流沿いには、車道と遊歩道が整備されています。途中まで車やバスで移動し、目的の場所周辺を徒歩で散策する人の姿も見られます。川のせせらぎと木々の鮮やかさを堪能しながら、勢いのある滝を見れるのも魅力です。横幅約15m、落差7mの銚子大滝、落差約30mの白糸の滝は、フォトスポットとしても人気を博しています。澄んだ空気、苔が生えた岩、木々の間から差すこもれび、滝から発生したマイナスイオンなど、非日常的な空間が奥入瀬渓流にはあります。身も心もリフレッシュしたいときに、足を運びたい場所といえるでしょう。
奥入瀬渓流のベストシーズンは、新緑が楽しめる5月中旬~6月、紅葉が見ごろをむかえる10月中旬~11月上旬です。季節によって滝の量や木々の表情が変わるので、1年で2回以上行く人も少なくありません。
八甲田ロープウェイ
八甲田ロープウェイは、津軽エリアと三八上北の境目にある、十和田八幡平国立公園の北部に位置しています。春は新緑、夏は高山植物やトレッキング、秋は紅葉、冬は樹氷ウォッチングやスキー・スノーボードなど、1年を通して八甲田の自然が堪能できる場所です。
夏に行われるトレッキングは、いくつかある山歩きルートから選べます。30~60分の散策コースでは、田茂萢岳の湿原地帯や高山植物を目にすることが可能です。散策用の道路はひょうたん型で、ゴールドラインと呼ばれます。冬に積もった雪が除雪される、ゴールドラインの貫通式は、毎年ニュースに取り上げられるほど圧巻です。
山頂公園駅から酸ヶ湯までの距離を歩く、2時間30分~4時間30分前後のハイキングコースや登山コースもあります。山の気候は変化しやすいので、温度調整ができる服装や水分、着替えなどを忘れずに装備して行きましょう。
ねぶたの家 ワ・ラッセ
ねぶたの掛け声である「ラッセラー」と「笑い」をコンセプトに名付けられた、ねぶたの家ワ・ラッセ。ねぶた祭りでの人と人の「輪」や調和の「和」、ねぶたを通じて育まれる市民の「環」の意味も込められています。青森駅から徒歩1分の場所にあり、大型駐車場も完備されているので、アクセスは簡単!
8月上旬に開催されるねぶた祭りを、1年中楽しめるのがこの施設の特徴です。1階のねぶたホールには、実際に祭りに出陣した大型ねぶたが展示されています。ねぶたを直接触れるように、パーツを分けた展示を行っているのも魅力のひとつといえるでしょう。
2階のねぶたミュージアムは、ねぶたの歴史や魅力を発掘できる空間となります。ねぶたを作る技術や作品のイメージ、世界へ発信していくねぶたの様子など、8月のねぶた祭りだけでは知れない情報が盛りだくさん。
館内に入るとねぶた祭りの囃子が聞こえてくる、年中祭り気分を味わえる施設に足を運んでみませんか?
八食センター
三八上北で海鮮を楽しむなら、外せないのが八食センターです。七厘村と呼ばれる空間では、館内で購入した魚介類をその場で炭火焼きにして食べることができます。ソウルフードのせんべい汁をはじめとする青森県の名産品や、地酒も豊富にそろえられており、お土産探しにもぴったりな場所です。
八食センターには、子どもたちが楽しめる「くりやランド」と呼ばれる遊び場が設置されています。有害物質を含まない塗料と接着剤で施工された内装が魅力のひとつ。また、年齢別に楽しめるよう、コーナーを分けた設計にすることで、安全へのこだわりが強く表現されています。
1階にある催事ホールでは、期間限定でパネル展や特産品の売り出しなどを行っています。食事は行わないけれどお土産を買いたい、八戸に来たんだから寄ってみたい、という人も楽しめるはずです。
弘前公園 - 春には桜、秋には紅葉、冬には雪燈籠まつりが楽しめる
春には桜の名所としてもにぎわいをみせる、弘前公園。1882年(明治15年)に寄贈された日本最古のソメイヨシノ、首を垂れたようなシダレザクラなど、全部で約50種類、2,600本ほどの桜を見ることができます。桜の花びらが濠を埋め尽くす花筏は、ライトアップされる夜に撮影するのがおすすめです。水面に浮かぶ花筏と、木に咲いた桜を同時に照らす淡い光が、幻想的な光景を魅せてくれます。
秋には紅葉まつり、冬には弘前城雪燈籠まつりなど、季節のうつろいを楽しめるイベントが開催されます。
弘前市民の憩いの場として、観光客の楽しみの場として、さまざまな過ごし方ができる弘前公園は、青森県の観光プランには欠かせません。
青森県立美術館
青森県立美術館は、隣にある三内丸山遺跡の発掘現場をもとに設計された建物です。外観は真っ白で、壁には凹凸があり、地面は壕を参考にした幾何学的な作りとなっています。展示室は、外観と同様の白い空間と、遺跡の土をイメージした空間や茶色い地面が存在します。美術館の入り口にあるシンボルマークは、「青い木が集まって森になる」という、青森県をコンセプトとして設置されたものです。ネオン管で作られた多数のマークは、夜になると発光し、昼間とは違った印象の美術館に変身させてくれます。
美術館内部にあるトイレのピクトグラムや誘導サイン、展示室の表記看板は、直線が多く使われています。角ばった外観や展示室に合うよう、細部までこだわった空間は必見です。
青森県立美術館のシンボルともいえるのが、弘前市出身の奈良美智が作った「あおもり犬」。ほかにも、青森県出身作家の作品を筆頭に、多数の美術品が飾られています。期間限定で県外や海外の作家の展示イベントも行われているので、HPをチェックしてみてください。
十和田湖
青森県と秋田県の県境に位置する十和田湖。奥入瀬渓流と同様に、十和田八幡平国立公園に属しています。十和田湖は、活火山の噴火によってできた大地に雨水がたまった、二重のカルデラ湖です。周囲は約46km、最大水深は約327mで、国内3位の深さにあたります。
4月下旬~11月上旬は、遊覧船やカヌーが運航しています。これらは、十和田湖の内側から周りを眺められる唯一の方法です。施設によっては、冬もカヌー体験ができる場所も。ほかにも、サウナやヒメマス釣り、十和田湖畔の冬季観光イベントなど、1日では体験しつくせないほどのアクティビティが豊富に存在します。季節によって体験できる内容が変わるので、2度以上訪れたくなること間違いなし!
外せない写真スポットの一つが、JRバス十和田湖駅より徒歩約10分の場所にある、乙女の像。2人の女性が向かい合う彫刻像で、どの角度から見ても楽しめます。十和田湖をバックにして写真を撮る場合は、太陽が傾いて水面に反射する、午後~夕暮れ時がおすすめです。
蕪島
八戸市にある種差海岸の最北に位置し、国の天然記念物に指定されている蕪島。3月~8月にかけて、ウミネコの繁殖の様子を間近で観察できる、国内唯一の観光スポットです。蕪島の頂上には、漁業安全や商売繁盛にご利益があるとされる、弁財天が祀られた蕪島神社が建っています。ウミネコは、弁財天の使いとして、昔から大切にされてきたのです。
蕪島の向かいには休憩所があり、ウミネコのフンを気にすることなく落ち着いて観察ができます。蕪島の歴史やウミネコの情報が学べる展示物があるなど、資料館としての役割も担っています。
鶴の舞橋
一等材の青森ヒバが使われた、幅3m×長さ300mの鶴の舞橋。岩木山が湖面に映る津軽富士見湖に架けられた、日本一長い木造三連太鼓橋です。長い木の橋であることから、渡ると長生きができるといわれています。テレビCMや撮影の舞台としても使われるほど景色がよく、一目見たいと県外から訪れる人も。夕焼けや朝焼けが楽しめる時間帯、雪化粧をした岩木山が楽しめる冬のシーズンは、写真を撮るのに特におすすめです。
周辺には、つがいの丹頂鶴が見られる丹頂鶴自然公園、釣りやピクニック、大型遊具が楽しめる富士見湖パークもあります。鶴の舞橋を見に行くのであれば、合わせて楽しみたいところ。
十二湖(青池)
白神山地の麓に位置し、豊かなブナ原生林に囲まれた33の湖沼群を総称したのが、十二湖です。大きな池が12個見えることからその名がつけられたそう。中でも有名なのが、神秘的なコバルトブルーに輝く「青池」です。前後の天気によって、美しく見える日とそうでない日が存在するため、天候に合わせて臨機応変に移動できるプランを練るのがおすすめ。日本名水百選に認定された「沸壺の池」もあります。
また、十二湖は、青森県で初めて医学的な癒し効果が認められた、森林セラピー基地として認定されています。体力や天候に合わせて設定されたセラピーロードは、ぜひ一度HPでチェックしてみてください。心身ともにリラックスできる森林浴を行うために、十二湖へ足を運んでみませんか?
酸ヶ湯温泉
八甲田山の麓、標高900mの場所にある、酸ヶ湯温泉。青森県青森市の積雪量が国内トップにあたるのは有名ですが、実はこの酸ヶ湯温泉周辺の積雪量が多いことが関係しているとか。総ヒバ造りの大浴場であるヒバ千人風呂は、温泉施設には珍しい混浴スタイルを取り入れています。熱の湯・冷の湯・四分六分の湯・湯滝と呼ばれる、4つの異なった源泉が流れているのが特徴です。
玉の湯という男女別の小浴場には、白濁した酸性の硫黄泉が流れています。ヒバ千人風呂と源泉は異なりますが、泉質自体はそこまで変わりません。シャワーもあるので、ゆっくりとくつろぎたい人はこちらを利用しましょう。
上記で紹介した5つの源泉は、すべて酸性・含硫黄泉であり、療養に適した温泉として効能が認められています。
恐山霊場
日本三大霊場のひとつともいわれる、恐山霊場。宇曽利湖を囲むように連なる、八峰の山がある場所に位置しています。その様子は、花開く八葉の蓮華に例えられるそうです。火山ガスが流出する場所は地獄に、白浜の砂は極楽に例えられ、「人は死ねばお山に行く」という信仰と祈りが伝えられてきました。
2012年には、東日本大震災の被害者の冥福を念じるために塔が建てられました。その後は、毎年供養祭が行われています。塔には無数の手形が形どられているので、供養の念を込めながらぴったりの手形を探してみましょう。
開山期間は、5月上旬~10月末まで。7月に行われる恐山大祭、10月に行われる恐山秋詣りには、全国から大勢の参詣者が訪れます。死者の霊を呼び起こし、故人と対話しているかのような体験ができるイタコの口寄せも人気です。
三内丸山遺跡
北海道・北東北の縄文遺跡群として世界遺産に登録されている、三内丸山遺跡。縄文時代の集落や、当時の様子を学べる特別史跡です。敷地内に入ると真っ先に目に飛び込んでくる大型掘立柱建物は、歴史の教科書で見た記憶がある人も多いでしょう。地面を掘り込んで床を造った竪穴建物に入ると、当時の生活を想像せずにはいられません。出土品が飾られたり、縄文人の心や生活を体感したりできる常設展示場では、さらに詳しく縄文時代の歴史に触れることができます。
まが玉や土偶が作れる体験工房も開かれているため、子どもも楽しめる施設となっています。
種差海岸インフォメーションセンター
三陸復興国立公園指定に伴い、種差海岸の天然芝生地の向かいに建てられたインフォメーションセンター。東北の海岸に沿ったみちのく潮風トレイルの楽しみ方や、季節に合わせた情報を発信しています。種差海岸周辺の自然や文化を紹介する案内や、体験プログラムを行っている場所でもあります。天然芝生地を眺められるガラス張りの窓、自然を感じられる木材をふんだんに利用した内装など、内側から見える景色にも気を遣っている施設です。
隣には、カフェや売店が入った無料休憩所があります。歩いて疲れた身体を休ませながら、種差海岸にちなんだドリンクや軽食を楽しんでみてください。
A-FACTORY
青森駅と青森ベイブリッジの前にたたずむ、6連の三角屋根が印象的なA-FACTORY。駅売店やサービスエリアで販売しているようなお土産屋さんではありません。地元の食材や魅力がぎゅっと詰まった、青森県を直接感じられるような商品のみを取り扱うお店です。りんごやにんじんを使った、添加物の少ないジャムやゼリー、地元の特産品であるニンニクの調味料などが置かれています。
A-FACTORY最大の特徴は、シードル工房の醸造工程を、ガラス越しに見学できるという点です。青森県産のりんごを使ったシードルは、甘みや酸味がすべて異なります。その場でテイスティングをしたら、ボトルをお土産として購入するのもOK。
観光物産館アスパムやねぶたの家ワ・ラッセと合わせて観光するのがおすすめです。
太宰治記念館「斜陽館」
太宰治記念館「斜陽館」は、文豪太宰治の父が1907年(明治40年)に建て、実際に使われていた豪邸です。蔵を利用した展示室には、太宰治が使っていた執筆用具や直筆の原稿、初版本や外国語の翻訳本も飾られています。ビデオ作品の上映も行われており、太宰治が暮らした津軽の様子や「斜陽館」の歴史を学ぶことが可能です。和洋折衷・入母屋造りの建物である「斜陽館」。明治期の木造建築物として貴重であるという理由から、国の重要文化財に指定されています。
モダンな雰囲気ただよう街並みと、ロマンティックな街灯に照らされた夜の「斜陽館」は、今も太宰治が住んでいるかのような特別感があっておすすめです。
仏ヶ浦
海底火山の噴火と地層が隆起してできたのが仏ヶ浦という場所です。五百羅漢や蓮華岩、如来の首や極楽浜など、仏の名前が付けられるほど神秘的で、極楽浄土を思わせる奇岩群。噴火によって積み上げられた凝灰岩が、長い年月をかけ雨風や波に削られてできたものです。約2㎞にわたり、奇妙な形の岩が並ぶ奇跡の造形美。神秘の秘境が広がるこの地は、誰もが絶景と感じることでしょう。
4月下旬~10月下旬にかけて、観光船や遊覧船が運航しています。徒歩でもアクセスできますが、道のりが険しく長いため、船でのアクセスがおすすめです。海上からしか見られない絶景スポットも多数あります。
白神山地
かつては多く分布していたが、現在は減ってきている冷温帯性のブナ林が、広範囲に残された山域である白神山地。500種以上の植物、イヌワシやクマゲラなどの多種多様な生物を育む森林生態系が形成されています。貴重な生態系を育む自然として認められ、世界自然遺産として登録されました。
白神山地世界遺産センター(藤里館)は、シーズンを通して営業しています。季節ごとに姿を変える植物、周辺で見られる動物や虫たちの変化を、間近で観察できるのが、この施設周辺の役割です。
最後の氷河期後である約8,000年前から形成された、白神山地の生態系。広大で豊かな自然や貴重な生物を守り続けていくためにも、ごみの捨て方や歩き方に注意しながら観光しましょう。
高山稲荷神社
こんな場所に千本鳥居が……?と思う人も少なくない、津軽エリアにある高山稲荷神社。五穀豊穣、生業繁栄を含む、人間生活に必要なすべての生産を守護する神様が祀られています。神社内の道端には、狐の石像であるお稲荷様が並んでいます。体の大きさや表情、向いている方向が微妙に異なるので、お気に入りのお稲荷様を探してみるのも面白いです。
奥に進むと、真っ赤な鳥居がずらりと並ぶ光景が目に飛び込んできます。春は桜や梅、夏は新緑と鮮やかなあじさい、秋は紅葉、冬は雪化粧など、行くたびに変化する季節ごとのコントラストを楽しみましょう。
十和田市現代美術館
十和田市の中心市街地にある通り全体を、美術館に見立てて構成された、十和田市現代美術館。
一般的な美術館と大きく違う点は、個々の展示室が独立して存在していることです。アートのための家をイメージし、敷地内にある建物は分散して配置されています。それらをガラスの廊下でつなげることで、アート作品を屋内外で楽しむことができるのです。
アート作品が飾られている個々の建物は、街全体へと発信するような開放的な構造をしています。一方向だけではなく、さまざまな方向に向けて展示されているので、十和田市に足を運ぶ際はその道を通るだけでも十分に楽しめるかもしれません。
現代のアート作品を使って、十和田市を日本有数の魅力的な文化の街にする「Art Towada計画」から、今後も目が離せません。
アスパム
青森観光物産館アスパムは、AOMORIの頭文字であるAをモチーフに建てられた、青森の魅力が詰まった施設です。1階には食堂やカフェ、地酒や地元の食材を使ったお土産コーナーがあります。2階には、3Dのデジタルシアターや市町村コーナーがあり、県内外の人が青森県の知識を深める場として足を運んでいます。津軽の伝統工芸品であるこぎん刺しの実演コーナーは、モダンな作品が好きな人に特におすすめです。
最上階には、津軽海峡や青森市の街並みをを一望できる展望台があります。また、職業支援サービスを行う事業所や、貸会議室があるフロアも。観光スポットとしてだけではなく、地元企業にとっても必要不可欠な施設となっているようです。
青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
青函連絡船は、1908年(明治41年)に鉄道連絡船として就航した比羅夫丸から始まりました。1988年(昭和63年)まで80年もの間、青森港と函館港をつなぐ交通機関として、たくさんの貨物と乗客を運んだ歴史があります。特に運航年数が長かったのが、八甲田山系と睡蓮沼がシンボルマークとなった八甲田丸です。その船を、就航当時の状態のまま保存した貴重な施設が、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸となります。
船内では、ビデオシアターや青函連絡船の歴史を学べる記念館、展示パネルなどが見学できます。エンジンルームや総括制御室など、普段は見られない部分まで入って楽しめるのも魅力のひとつです。
津軽藩ねぷた村
弘前公園の近くに位置する、さまざまな施設が入った津軽藩ねぷた村。弘前ねぷたの館では、高さ10mの大型ねぷたと、内部の骨組みを見学できる実物大の大型ねぷたが見学できます。ねぷた・ねぶたの紹介コーナーや、岩木山周辺の観光情報のコーナーがあるねぷたの間「ヤーヤ堂」も外せません。
津軽藩ねぷた村の魅力は、青森の民工芸製作体験ができることです。作り方を学び、製作過程を楽しみながら、思い出とともにお土産として持ち帰れるのが最大のポイント!金魚ねぷたや弘前こけし、津軽塗や藍染めなど、10種類ほどの体験から選べる豊富さはほかにはない強みでしょう。
食事ができる場所や売店もあるので、弘前城と弘前公園を巡るプランの前後に立ち寄ってみてください。
八甲田山
実は、八甲田山と呼ばれる山自体は、存在しません。もっとも大きい1,584mの大岳を主峰とする、高田大岳、井戸岳、赤倉岳、前嶽、田茂萢岳、小岳、硫黄岳、石倉岳、雛岳と10の山々を北八甲田、櫛ヶ峰など6峰の山々を南八甲田と呼びます。それらの総称を、八甲田連峰(通称:八甲田山)と呼んでいるのです。弘前市りんご公園
青森県最高峰の岩木山を、すり鉢山展望台から眺められる弘前りんご公園。りんごシードルの試飲や工房見学ができたり、弘前市の文化財に指定されている旧小山内家住宅を見たりできる、ちょっと大人な公園です。子どもと一緒に行くと、弘前市の文化に触れられる機会が作れます。八戸屋台村みろく横丁
地元で獲れる食材を使った料理が楽しめる、八戸屋台村みろく横丁。本八戸駅から徒歩15分ほどで、周辺にはホテルや温泉が並ぶ八戸市内に位置しています。八戸市で、せんべい汁や十和田バラ焼などの青森グルメを食べるならここ!青森ねぶた祭他(青森ねぶた・弘前ねぷた・五所川原立佞武多・八戸三社大祭)
毎年8月の上旬に行われるねぶた祭り。横幅が広い青森ねぶた、扇形の弘前ねぷた、縦に長い五所川原立佞武多と、それぞれねぶたの特徴が異なります。囃子や掛け声も微妙に違うので、日程をずらして3カ所のねぶたを楽しむのがおすすめです。また、7月下旬~8月上旬にかけて行われる、豪華な山車が見どころの八戸三社大祭も欠かせません。浅虫水族館
浅虫温泉駅から徒歩約10分でアクセスできる、浅虫水族館。青森ならではの音楽に合わせたイルカショーや、むつ湾の海をイメージしたトンネル水槽が見どころです。磯の生き物にタッチできるコーナーもあり、子どもに人気の水族館となっています。
大間崎
本州最北端の地である、大間崎。日本一周や本州の端巡る旅人も多く訪れる土地です。訪れた際は、マグロのモニュメントや、「ここ本州最北端の地」の碑を背景に写真を撮りましょう。不老ふ死温泉
津軽エリアの西側に位置する景勝地、黄金崎にある温泉施設です。ひょうたん型の露天風呂には、赤褐色の温泉が注がれています。絶景を楽しめるベストな入浴タイミングは、空や海が黄金色に染まる夕暮れ時です!旧弘前市立図書館
青森県の重宝に指定されている、堀江佐吉が建てた建築物です。八角形の双塔をもつルネサンス様式を基調とした、木造3階建ての旧弘前市立図書館。いたるところに和風様式が取り入れられているのも特徴です。
グリランド 十和田湖 RIBツアー
原生の森と絶壁に囲まれた特別保護区を、専用のボートで巡るグリランドのRIBツアー。雪が減った4月から運航され、古代遺跡や野生の動物を目にすることができます。アイヌ語で「光輝く水が湧き出る場所」というイトムカの入り江は、カヌーツアーでも行けるので、十和田湖に足を運んだ際はぜひツアーに参加してみてください。
岩木山
津軽エリアに位置する、青森県内で最も高い山である岩木山。標高は1,625mで、登山やスキー・スノーボードなどのアクティビティが楽しめる環境がそろっています。場所や季節によって異なる表情を見せてくれる岩木山。青森県民は、どの地域からの岩木山が好きかをディベートしているとか……?青森の観光スポットとして外せない場所を紹介しました。エリアごとに分けながら観光プランを練ると、効率よく青森県を楽しめます。友人を招待したいけれど、どこを案内しようか迷っている青森県民や、初めての青森観光はどこを巡ればよいのか決めかねている人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。