飛行機や新幹線で青森県を訪れると、近くにレンタカー会社の店舗があるのを見たことはありませんか?青森県は、都会ほど公共交通機関が充実しておらず、路線や本数、移動場所が限られています。
日帰りや1泊2日など、短期間でたくさんの観光スポットを巡りたいのであれば、レンタカーがおすすめです。バスや電車の待ち時間がなく、ドライブ中も自由に寄り道できることがメリットです。どのレンタカー会社も、乗り回しやすいコンパクトカーからミニバンやマイクロバス、福祉車両などの幅広いニーズに対応しているのが嬉しいポイント。
青森で手配可能なおすすめのレンタカー会社と、公共交通機関ではアクセスしにくい、レンタカーを使った魅力的な観光ルートを紹介します。
青森のレンタカー事情
青森県は大きな半島が2つ突き出す特殊な形をしています。観光スポットは多数ありますが、面積が大きく、公共交通機関のみでの移動はとても時間がかかるのです。
そんな青森県での観光には、効率よく移動できるレンタカーがぴったり!
青森県は雪国ということもあり、冬のシーズンはスタッドレスタイヤが無料オプションとして装備されています。
無料期間は11月1日~3月31日、12月1日~4月15日など、レンタカー会社によって多少のばらつきがあります。期間外は有料となるので、使用時期が無料であるかをよく確認しましょう。
おすすめレンタカー
ニッポンレンタカー
日本全国に展開している大手レンタカー会社で、幅広い車種やプランが用意されているのが特徴です。
レンタカーにはカーナビが標準搭載されているので、初めての場所でも大丈夫!レンタル場所と返却場所が異なる「乗り捨て利用」ができる営業所も多く、旅行やビジネスに合わせて使えます。
青森県内だと、空港や新幹線が通る駅の近辺はもちろん、合浦公園や八戸城下などの街中にも店舗が設けられています。
トヨタレンタカー
全国に約1,200店舗を展開するトヨタレンタカー。トヨタ自動車が運営するレンタカー会社で、トヨタ車を中心とした豊富な車種を取り扱っています。
青森県内では、青森市、弘前市、八戸市、黒石市、五所川原市、十和田市、三沢市、むつ市、野辺地町、七戸町に店舗があります。
料金体系は時間制を取り入れており、車種次第では最短3時間からのレンタルも可能です。
日産レンタカー
日産自動車が運営するレンタカー会社です。日産車を中心とした車種が揃っており、さまざまな用途に応じたプランが提供されています。
青森県内では、新青森駅、弘前駅、八戸駅、青森空港、三沢空港の5カ所にのみ店舗があります。
日産レンタカーは、カウンター手続きをスマホで完結できるセルフチェックインが可能です。混雑状況に関わらず、すぐに車両案内に進めるので、待ち時間が短縮できます。
タイムズカーレンタル
都市部や地方エリアに多数の店舗を展開している、タイムズカーレンタル。
軽・コンパクトカーやミニバン、スポーツカーなどの一般車両は、他社と比べて価格が安いため、初めてのレンタカー選びにぴったりです。
青森県の店舗は、新青森駅、弘前駅、八戸駅、七戸十和田駅、青森空港、三沢空港の6カ所となります。
ステーション設置数の多いカーシェアリングサービスとあわせて、レンタルの検討をしてみてください。
オリックスレンタカー
JALとANAのマイレージが貯まるオリックスレンタカー。
青森市と大間町にあるフェリーふ頭、飛行機が発着する青森空港と三沢空港、新幹線が通る新青森駅と八戸駅を含む、計9カ所に店舗を構えています。
定められた車種とケージに入る犬種という条件付きですが、事前に電話で申し込むとペットの同乗も可能です。
マイルやポイントを貯めたい人におすすめ。
タイムズカーシェア
全国展開しているタイムズのカーシェアリングサービスです。会員登録をするだけで、スマートフォンやインターネットから簡単に予約ができます。
ガソリン代や保険料は一切かからず、15分単位で使えるので、ちょっとした移動にも利用可能。
青森県内では、青森駅、新青森駅、弘前駅、八戸駅、本八戸駅、七戸十和田駅の徒歩圏内にステーションが設置されています。
急な用事や家族の送迎、趣味用品の運搬など、賢く効率的に使ってみましょう。
レンタカーの予約方法と注意点
注意点・マナー
レンタカーを予約する際は、車種や料金の他に何を確認すればよいのでしょうか?
見落としがちなのが、車体に元からある小さな傷やへこみです。店舗スタッフと一緒にチェックするタイミングで、写真に残しておくと安心できます。
また、カーナビやETC、スタッドレスタイヤなど、オプションの有無についてもあらかじめ確認しておくのがマナーです。
返却時は、時間に余裕のあるドライブプランを立て、給油を済ませておくようにしましょう。
予約方法
各レンタカー会社の公式サイトにアクセスし、WEB予約や電話予約を行うのが一般的です。
レンタカーの料金システムは、泊数に応じた暦日制(日泊制)と、利用時間に応じた時間制の2種類があります。
レンタカー会社の立地やメーカーよりも、使用する日数や時間を重視するのであれば、比較サイトを活用しましょう。複数社の料金を一気に確認でき、自分の条件に合ったプランを見つけやすいメリットがあります。
青森の魅力的な観光ルート
弘前・津軽半島の観光ルート
弘前駅や新青森駅、青森駅の周辺でレンタカーを予約しましょう。
弘前公園周辺に車を停めると、有名な「弘前城」、「津軽藩ねぷた村」、「藤田記念庭園」などをまとめて堪能できます。
30分ほど運転した場所にある、伝統的建造物が残る「中町 こみせ通り」も外せません。
そこから40分ほど移動した場所には、300mの木造三連太鼓橋「鶴の舞橋」があります。荘厳な岩木山が映る富士見湖、そこに架かる橋と夕日のコラボは夕方にしか見られない絶景です。
その後は五所川原市内で一泊し、立佞武多の館、20分ほど北上した場所にある太宰治記念館「斜陽館」、さらに20分ほど移動した場所にある千本鳥居と稲荷様の地蔵が並ぶ「高山稲荷神社」などを見て回りましょう。
車がなくても楽しめる弘前と、車があると便利な津軽半島をあわせて観光したい人におすすめのルートです。
三戸・八戸の観光ルート
八戸駅、七戸十和田駅の周辺でレンタカーを予約します。
七戸十和田駅から20分、八戸駅から40分の場所にある「十和田市現代美術館」に行きましょう。開放的な展示をしており、街全体が美術館であるかのような不思議な空間が楽しめます。
その後は八戸市内へ向かい、新鮮な海産物が食べられる「八食センター」で昼食をとるのがおすすめ。
八戸市内では、ウミネコが集う「蕪島神社」、太平洋を一望できる軍事施設の跡地「葦毛崎展望台」、天然芝生・岩場・砂浜・湿地などの複雑な地形が見られる「種差海岸」などの観光スポットが楽しめます。
3月中旬~12月末の毎週日曜日、日の出~9時ごろにかけて行われる「館鼻岸壁朝市」に行きたい人は、八戸市内のホテルへ泊まるとアクセスがしやすいです。
下北半島の観光ルート
フェリーの人は大間フェリーふ頭、電車の人は下北駅周辺でレンタカーを予約してください。
今回は、大間からの観光ルートをご紹介。
大間から1時間20分の場所に、明治9年に建てられた日本一高いレンガ造りの「尻屋埼灯台」があります。県の天然記念物「寒立馬」を見られるかも。
そこから1時間車を走らせると、日本三大霊山の一つ「恐山」にたどり着きます。岩場地帯の奥にある「宇曽利山湖 極楽浜」や「三途の川」も必見です。
次は、恐山から1時間の場所にある佐井港に行き、遊覧船に乗ります。往復1時間の船旅と、30分の自由散策が含まれた遊覧コース。海からしか見られない、神秘的な巨岩が連なる秘境「仏ケ浦」は外せません。
それぞれの観光スポット付近に民宿やホテルがあるので、事前にチェックしておきましょう。
八甲田山・奥入瀬渓流の観光ルート
新青森駅、青森駅、弘前駅、七戸十和田駅周辺でのレンタカー予約がおすすめです。
青森市内からのコースを紹介します。
青森駅から車で40分、「八甲田ロープウェー」に乗り四季ごとの絶景を堪能しましょう。
10分ほど南下した場所に、上路式アーチ橋としては日本一の長さ360m、高さ122mの「城ヶ倉大橋」があります。
5分走ると、豪雪地帯で有名な「酸ヶ湯温泉」が見えてきます。爆裂火口跡に湧き出る温泉水が溜まってできた「地獄沼」もすぐ近くです。
20分移動した場所には、約1時間の散策コースが楽しめる「蔦七沼」があります。
そこから20分進むと、約14km続く「奥入瀬渓流」の入り口にたどり着きます。「奥入瀬渓流」は車や自転車、徒歩など、あらゆる手段で楽しめます。
運転や歩きの疲れを癒すための温泉も充実しているので、チェックしてから移動しましょう。
まとめ
青森県内に複数店舗がある大手のレンタカー会社と、絶景を楽しめる観光ルートを紹介しました。エリアによっては、観光時間よりも移動時間が長くなるため、泊まりを含むプランがおすすめです。公共交通機関の待ち時間がつらい、行きたい場所なのにバスも電車も通っていない……といった経験がある人は、ぜひレンタカーを使ってみてください。細かな移動がラクになるだけではなく、地図には載っていない絶景を偶然目にすることができるかもしれません。