青森の温泉地はこう選ぶ!エリアごとのおすすめ温泉地をご紹介
奥入瀬渓流 © Mos クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

青森県で有名な温泉地といえば、毎年豪雪でニュースに流れる「酸ヶ湯温泉」、観光とあわせて楽しみやすい「十和田湖温泉郷」などがあります。青森は面積が広く、観光よりも移動に時間がかかることも。そんな移動の疲れを癒してくれる温泉地は、青森県内各地に点在しています。温泉の泉質や効能、アクセスのしやすさなど、何を重視して温泉地を選べばよいのでしょうか。青森県の温泉地の選び方と、エリアごとの温泉をピックアップして紹介します。

青森県の温泉地の選び方

青森県の温泉地は、行きたい観光スポットがあるエリアとあわせて選ぶのがおすすめです。

十和田湖周辺を楽しむプランであれば、青森市エリア、十和田湖エリア、奥入瀬渓流付近の温泉地。

弘前城や世界遺産白神山地を中心としたプランなら、弘前エリア、津軽地方エリアの温泉地を選びましょう。

八戸エリア、下北エリアにもそれぞれ温泉地があります。

また、泉質や効能だけではなく、各温泉施設からしか見えない絶景を堪能するのも、温泉地を選ぶのに重要な要素といえるでしょう。

温泉の泉質

青森県内の温泉地は、泉質が異なります。

癒し、娯楽、湯治、美容などの目的で訪れる温泉地。効能や泉質を比較し、自分の好みや目的に合った温泉地を選びましょう。

アクセス

交通手段やアクセスのしやすさも重要なポイントです。

公共交通機関で行ける場所や、車でのアクセスが容易な温泉地を比較しましょう。

日帰り入浴を行っている場所は、行く前に営業時間を確認し、余裕をもって訪れてください。

施設の種類

大規模な温泉旅館や一軒宿、日帰り温泉施設など、さまざまなタイプの温泉施設があります。

サウナや露天風呂の有無も、あらかじめ確認しておくのがベストです。

自分の好みや予算に合った施設を選びましょう。

景観

温泉地の周辺環境や景観も重要です。

四季で姿を変える絶景の温泉地、川や木々などの自然に囲まれた温泉地や海が見える温泉地など、好みの景色や雰囲気を楽しめる場所を選びましょう。

その他の観光スポット

温泉地周辺の観光スポットやグルメ情報も、滞在を充実させるポイントです。

青森県の歴史的建造物や伝統文化を楽しめるイベント、ご当地グルメなど、温泉地と一緒に楽しめる観光スポットやグルメスポットを調べましょう。

予算

温泉地によって、宿泊費や入浴料が異なります。予算に合わせた温泉地を選ぶことも大切です。

施設によっては宿泊者限定の内湯風呂もあるので、どの温泉に入れるかはしっかりと確認しておくのがおすすめ。

口コミ・評判

インターネット上の口コミや評価を参考に、利用者の感想や評判を確認しましょう。

ドライヤーの情報やシャワーの数、脱衣所の広さなど、公式ホームページには載っていない情報が収集できるはずです。

青森市エリアの温泉地

新幹線や飛行機の窓口となる青森市。青森市エリアで紹介する5つの温泉地は、青森駅から多方面に向かった場所に位置しており、距離もそれぞれ異なります。

しかし、どの施設も電車やバスを使ってアクセスできるので、車がなくてもOKです。

酸ヶ湯温泉

160畳もの浴室に異なる4つの源泉が使われている、総ヒバ造りの大浴場「ヒバ千人風呂」。現在の温泉施設には珍しい混浴ですが、女性専用の時間帯もあるので安心です。

男女別の小浴場「玉の湯」は、白濁した酸性の硫黄泉が引かれています。

酸ヶ湯温泉の泉質はすべて酸性硫黄泉で、療養に適した温泉(療養泉)として効能が認められています。

浅虫温泉

浅虫温泉は、東北の熱海ともいわれる東北随一の温泉地です。

各宿泊施設ごとに多様な温泉が用意されているため、宿泊や料理とあわせて楽しむプランがおすすめ。

青森市街の夜景や雄大なむつ湾を眺められる大浴場、座り部分にラジウム鉱石が使われた足湯などがあります。

11軒ある温泉施設の入浴料金は、350円~1,100円前後。2カ所以上の温泉を巡る人は、1,000円から購入できる「麻蒸湯札」をチェックしてみましょう。

谷地温泉

開湯400年の歴史を誇る谷地温泉は、日本三秘湯の宿として知られています。

硫黄の湯花で白濁した42℃の「上の湯」と、38℃で無色透明な単純硫黄温泉「下の湯」が楽しめます。

浴槽の底から直接自噴する珍しい温泉は、腰痛やアトピーなどへの効能を期待できます。

馬門温泉

馬門温泉は、無色透明で弱アルカリ性のカルシウム硫酸塩泉を引いています。アルカリ性の源泉で、お肌に優しいのが特徴です。

男湯の「鹿の湯」、女湯の「鶴の湯」には、それぞれ内湯と露天風呂の2種類が設置されています。青森ヒバが香る空間で、心地良い入浴が楽しめます。

寒水沢温泉

八甲田リゾートホテル内にある寒水沢温泉。

ナトリウムが豊富な炭酸水素塩泉は、美肌の湯、清涼の湯と呼ばれることもある泉質です。

肌のターンオーバーを促してくれるため、湯上がりはツルツルなお肌を手に入れられます。

十和田湖エリアの温泉地

十和田湖エリアにはたくさんの観光スポットがあります。

徒歩での散策や、遊覧船などの乗り物で十和田湖を満喫した後は、ゆっくりと温泉に入る観光プランもおすすめです。

一度足を運んだら忘れることができないほど魅力的な2つの温泉地を紹介します。

蔦温泉

十和田湖子ノ口から車で約30分離れた場所にある蔦温泉。宿泊者用の浴場と日帰り用の浴場が分かれています。

泉質はナトリウム・カルシウムー硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉で、温度は約45℃。湯船の底から源泉が湧き出る特殊な温泉です。

温度調節のため蔦の森の湧水を入れることで、適温に保たれています。

青荷温泉

十和田湖休屋から車で約1時間の場所にある青荷温泉。

ヒバで造られた本館内湯と「健六の湯」、露天風呂、「滝見の湯」と呼ばれる4つの風呂があります。

露天風呂は、渓流沿いの大岩と木々に囲まれているため、豊かな自然を感じながらの入浴が可能です。

クセの少ない無色透明、無味無臭の単純温泉をお楽しみください。

奥入瀬渓流温泉

散策コースが整備されている奥入瀬渓流。たくさん歩き回った後は、ゆっくりと温泉に浸かりたいものですよね。

ここでは、宿泊と合わせて楽しみたい、奥入瀬渓流沿いのホテルにある温泉を紹介します。

星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル

心地の良いせせらぎが聞こえる奥入瀬渓流沿いに建つホテル。

四季折々の自然と開放的な景色が楽しめる「渓流露天風呂」は、ホテルの宿泊者のみが利用できます。日帰り入浴はできません。

ホテルから約5分の場所にある、宿泊者限定で予約必須な「八重九重の湯」は、特別な日の思い出作りにぴったりです。

奥入瀬 森のホテル(焼山)

奥入瀬 森のホテルの温泉は、八甲田山麓にある猿倉温泉の源泉を引いています。

さらりとしていて湯触りがやわらかな泉質です。

大浴場、露天風呂、ジェット風呂の他にサウナも完備。

こちらは日帰り入浴が可能ですが、11時~15時と時間が限られているので注意が必要です。

八戸エリアの温泉地

八戸市内に観光スポットがたくさんあり、1日で十分楽しめる八戸エリア。日帰り入浴が可能な温泉施設が多く存在しているため、宿泊を伴わない旅行者にもおすすめです。

東北温泉

東北温泉は亜炭層を通過して湧出しており、その色は日本一黒いと分析されるほど。

泉質は弱アルカリ性単純温泉と、日本一黒い湯植物性(フミン)モール温泉となります。

東北温泉でしか味わうことができない、国内初の「黒づくし御膳」も食べてみましょう。

熊ノ沢温泉

八戸駅から車で5分の場所に位置する熊ノ沢温泉。泉質はナトリウム塩化・炭酸水素塩。

太古の木が堆積する地下800mから汲み上げた源泉を、100%かけ流しで利用しています。

温泉が茶褐色で、樹木のにおいがすることから「古樹の湯」の名が付けられました。

ほかにも電気風呂、人工炭酸泉風呂、露天風呂など種類が豊富です。

古牧温泉

古牧温泉は、「星野リゾート 青森屋」の敷地内にある、日帰り入浴が可能な公衆浴場です。

アルカリ性単純温泉の源泉を引いています。

三沢駅から徒歩10分の好立地で、朝5時~22時まで営業しているのは嬉しいポイント。

津軽半島エリアの温泉地

車移動での観光がメインとなる津軽半島エリア。日本海に沈む夕日が一望できる温泉や、ウィンタースポーツの後に疲れを癒せる温泉施設を紹介します。

鯵ヶ沢高原温泉

鯵ヶ沢高原温泉は、目の前にゲレンデが広がるホテル内の温泉を指します。

露天風呂、大きな窓がある大浴場からは日本海が見渡せます。

岩木山から湧き出る、多くのミネラルを含む天然温泉水で、疲れた身体を癒してください。

黄金崎不老ふ死温泉

不老ふ死温泉の泉質は、含鉄・ナトリウム・塩化物強塩泉。鉄を多く含むため、赤褐色になるのが特徴です。

白波が目の前で楽しめる温泉はここだけ!

海沿いの露天風呂、新館大浴場「不老ふ死の湯」、本館大浴場「黄金の湯」と呼ばれる3つの浴場は、すべて日帰り入浴が可能です。

地元の漁師から仕入れた新鮮な料理を堪能できる宿泊もおすすめ。

鯵ヶ沢温泉

「鯵ヶ沢温泉 水軍の宿」内にある、古代の海水が天然温泉となった貴重な温泉です。

地下で熟成された海水であるため塩分濃度が高く、保温と保湿に優れた、湯冷めしにくい特徴があります。

露天風呂、熱湯、瞑想足つぼの湯、水風呂、サウナなどさまざまな風呂を楽しめます。

稲垣温泉

大浴場と露天風呂のみのシンプルな温泉です。泉質はナトリウム-塩化物線。

毎分1,000L湧き出す源泉により、新鮮な温泉を常に堪能することができます。

「日本の温泉百選」に6年連続入選するほど、名高い温泉施設です。

弘前エリアの温泉地

弘前市内には日帰り温泉が多数あります。今回紹介するのは、800年の歴史を持つ大鰐温泉と、たくさんの温泉施設が立ち並ぶ黒石温泉郷です。

弘前観光の後はこれらの施設まで足を運び、歴史に触れながら入浴しませんか。

大鰐温泉

弘前駅から車で20分、電車で10分の場所にある大鰐温泉。

泉質は塩化物-硫酸塩泉の無色透明、肌に優しく保温に優れているのが特徴です。

はしご湯ができるほど温泉施設が立ち並ぶので、心行くまで満喫してください。

温泉熱を利用した、もやし栽培と味噌醸造も行われているんだとか。

黒石温泉郷

黒石温泉郷は、弘前駅から車で26分の場所にあります。

エリアごとに源泉が異なるため、効能や泉質にあわせて温泉を選びましょう。

泉質がカルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉となる「落合温泉」と「板留温泉」は、ストレスによる諸症状に効果があるそう。

熱い風呂が好きな人は、源泉温度が52℃の「温湯温泉」がおすすめです。

下北エリアの温泉地

本州最北端に位置する下北エリア。秘湯から公衆浴場まで、さまざまな種類の温泉があります。

何百年もの間親しまれてきた「下風呂温泉郷」、温泉が湧き出る場所が漢方薬をすりつぶす器具に似ていたことから名の付いた「薬研温泉」などを見ていきましょう。

下風呂温泉

下風呂温泉「海峡の湯」では、白濁した源泉「大湯」と透明に近い源泉「新湯」を楽しめます。

大湯の泉質は酸性・含硫酸ーナトリウムー塩化物・硫酸塩泉、新湯は含硫黄ーナトリウムー塩化物泉。

源泉の温度や泉質は異なりますが、効能の違いはほとんどありません。

薬研温泉

薬研キャンプ場の近くにある温泉で、別名「かっぱの湯」と呼ばれることも。

ここでは、湯に浸かりながら色鮮やかな景色が楽しめます。

無色透明アルカリ性の単純泉は、400年間途切れたことがないそうです。

下北半島 温泉

風呂上がりに美味しいマグロが食べられる「大間温泉」、お湯が少し熱めです。

硫酸塩化物泉がやけどに効くとされる「ふれあい温泉 川内」。

泉質がナトリウムー塩化物強塩泉と、青森県でもトップクラスの濃い湯が湧き出る「石神温泉」。

4つの湯小屋がある「恐山温泉」など、下北半島にはたくさんの温泉施設があります。

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